蓄電池を知ろう
その前に太陽光発電について
いよいよ来年3月にFIT制度が見直しに入ります。
太陽光発電は年々売電単価が安くなりメリット無い!
こんな声を良くお聞きしますが
本当にそうでしょうか?
今年の7月22日に経済産業省でこんな
合同会議がありました。
「再エネ型経済社会」の創造に向けて
~再エネ主力電源化の早期実現~
何となく難しそうですが話はシンプルです。
例えば太陽光発電という電源を育てるまでに
2003年RPS法を作り新エネルギーを取り入れる
理由
- 環境汚染への対処
- 地球温暖化問題
- 新エネルギー源の確保などなど
しかし当時の太陽光発電システムはとても高価で
元を取るのが難しい電源でしたので様々な
- 余剰電力買取制度、全量売電買取
- 補助金
- 税制優遇措置
を使い特別に育ててきた電源なんです。
それが2019年には太陽光発電の割合は全電源の7.4%を
占め、CO2の排出量も2013年度比約14%削減させる
事に貢献出来ました。
そして均等化発電原価もかなり安くなり普通に
電力会社さんの高圧電源価格と戦う事が可能にまで
なりました。
ならばもう「特別扱い要らないよね」と言う会議です(多分)
火力発電、原子力発電と同じ様にコンセントから
再エネが出てくる時代になれば主力電源化ですね。
先日埼玉県伊奈町にある株式会社恒電社の
恒石社長さんとZOOMミーティングしました時に
面白い事をお聞きしました。
サッカーJ2リーグの大宮アルディージャの
スポンサーをされておりますが
何とスタジアムの電気を全て再生可能エネルギーで
賄うそうです。そしてスポンサーさんがSDGsに
参加して地球環境や様々な活動をされることを
お聞きして時代の変化を感じましたね。
この8年間は最前線におりましたので本当に
面白かったしまだまだこれからが本番です。
でもよく言われるのは「再エネって不安定だよね」
この話はめっちゃ長くなるので後日書きますね。
ここから蓄電池のお話し
いよいよ太陽光発電は複合提案時代へ!
その一つのツールが蓄電池
最近問い合わせも多くなってきた会社さんも
多いでしょう。
そこで基礎知識を知ろう!
蓄電池の役割
- 太陽光発電で貯めた電気を利用して自給率を上げる
- 夜トクプランなど利用して電気代を抑える
- 災害時に停電から守る
主にリチウムイオン電池、パワーコンディショナー
コンバーターで形成されます。
主にパワコンメーカー、電池メーカー、
システム構成メーカーがあります。
今日は電池を紹介します。
2019年主な家庭用蓄電池の電池部分メーカー
パナソニック、エリーパワー、TDK、GSユアサ
東北村田製作所京セラ、積水化学工業
中国のCATL(車載電池では世界シェア―No1)
韓国のLG科学、サムスンSDIなどが
日本に進出しております。
電池は何を使っているの?
リチウム電池の中身
正極にリチウムは
- コバルト酸
- ニッケル酸
- マンガン酸
- リン酸鉄
- NCA(ニッケル/コバルト/アルミニウム)
- 三元素(ニッケル/マンガン/コバルト)
を使いましてそれぞれ特徴があります。
①コバルト系
コバルト酸リチウム(LiCoO2)を使用する電池です。
1991年に世界で最初に商品化されたスタンダートな
リチウムイオン電池です。
原材料に使われるコバルトが大変高価で
モバイル機器など中心に使われております。
熱暴走する事でも知られております。
資料nite製品安全センター様引用
ニッケル系
ニッケル酸リチウム(LiNiO2)を使用する電池
充放電サイクルに優れており耐久性が高い。
しかし熱安定性低下、異物(金属)が混入すると
発火などの問題点もありました。
製品開発は2006年2.9Ah円筒型電池商品化
2009年には電池設計の最適化によって3.1Ahの
高容量となり中型から大型機器へ多くの製品への
電池電源として供給が可能になりました。
③マンガン系
マンガン酸リチウム(LiMn204)を使用する電池
強い結晶構造を持ち熱安定性が高く、原材料も安価で
(コバルトの1/10程度)車載用に使われております。
④リン酸鉄系
リン酸鉄リチウム(LiFePO4)を使用する電池
リンと酸素の結合が強く電池内部で発熱があっても
結晶構造が崩壊しにくい為、熱暴走が起きにくく
安全性に優れています。原材料もマンガンより
安価ですが製造コストが高くなると言う
デメリットもあります。
⑤NCA系
ニッケル、マンガン、アルミニウムから製造した
化合物系電池です。
ニッケルの問題点でもあった安全性を高めて
開発されました。
トヨタ自動車のプリウスにも使用されておりました。
⑥三元素系
ニッケル、マンガン、コバルトから製造した
化合物電池です。コバルト単体より安全性が高い
のが特徴です。
このほか、チタン酸系、リチウムポリマー系も
あります。
まだまだ電池部門でも開発競争が高まり
太陽光発電の様に商品性能が向上し、製品価格が
安くなる事に期待したいですね。
蓄電池市場は始まったばかりです。
是非みなさん、太陽光発電や蓄電池など
再生可能エネルギー市場に参入しましょう!
最後までお読みくださいましてありがとうございました。